トガニ/幼き瞳の告発
監督:ファン・ドンヒョク
原題:도가니
製作年:2011年
キャスト:コン・ユ、チョン・ユミ、
★★★☆☆
「トガニ/도가니」というのは『坩堝/るつぼ』という意味だそうです。これまた実際にあった事件がモチーフの映画です。韓国ってこんなひどい犯罪が多発する国なの!?と思ってしまうくらい、リアルな描写です。でも、日本でも同じような犯罪は起きているんだけど、こんな風な描写ができないからっていう事情なんでしょうね。
コン・ユさん演じる教師は、妻を亡くし娘を母に預けて、田舎の福祉施設に教師として赴任してきた。ろうあの障害を持つ子供たちがいるんだけど、すぐに何か異常なものを感じる…
そして…
子供たちが校長や教師に性的暴行や暴力の被害を、日常的に受けていた!
警察も福祉施設も、権力者である加害者に懐柔されていて、誰も悪を暴く人がいない…
チョン・ユミさん演じる人権センターの幹事とともに、子供たちの実害を暴き、裁判にまで持ち込むのだけど…
とにかく子供たちの演技が秀逸です!
結局、正義の検事と思われていた人が、欲にかられて加害者側に加担し、すべて執行猶予付きの惨敗になってしまう。
とっても後味の悪いというか、歯がゆい思いを残した結末なんだけど、結局、この映画を契機に再捜査され、それ相応の罰を受けたらしい。韓国って、そういう人民の声が司法にも及んだりするのね~