ソウォン/願い
監督:イ・ジュンイク
原題:소원
製作年:2013年
キャスト:ソル・ギョング,オム・ジウォン,イ・レ,キム・ヘスク
★★★★☆
うう…辛い映画だとは聞いてたけど、ひどすぎる!
韓国の実話ものの映画で、「幼女暴行」の映画がこんなに多いのは、やっぱり実際にも事件が頻発してるんだろうな。日本よりもっと子育てしにくい国なのかもしれない。
だけど!!この映画のいいところは、他の幼女暴行ものと違って、復讐にもっていかないところ。最終的には、ソウォンの体の傷が癒えるとともに、周囲の人々の温かさがとっても印象深い映画だった!
それにやっぱり!
主演のソル・ギョングさん。静かな演技なんだけどすごい迫力と悲しみを伝える技量がすごい。
娘役のイ・レちゃんも、すごかったし、奥さんも。
それとソウォン一家を助ける工場長夫婦やその息子。
なにより!キム・ヘスクさんの存在感がすごかった!
こんな人も出てた…
酔っ払いの性犯罪常習者のオッサンにひどい暴行を受け、障害を負ってしまったソウォン。(調べてみると、肛門と膣の機能の80%を喪失したらしい)
同じ男である父親を拒否するソウォン。
そんな一家を手助けする、ヘスクさんも実は娘を同じような被害で亡くしていた。
父親は自分を拒絶するソウォンに、ソウォンの好きな「ココモン」というキャラクターの着ぐるみを着て、毎日見守る。でも…ソウォンはそれがパパだと知っていた
原作ではココモンは「ドラえもん」だったらしいです。
最終的に心神喪失が認められ、12年の実刑という軽い罰になってしまったけれど、その後実際にはいろんな国民の声などがあり、法律まで変えてしまったようです。最後の判決シーンで、判決に怒り、被告人を殴り殺そうとした父親を、必死で止めるソウォン。そして「パパおうちへ帰ろう」って…涙を誘いますね。
こういう映画はちょっと苦手ですが、でも事件の問題性にばかり焦点を当てないで、人の温かさや「笑い」の大切さなどを描き切ったところがよかったと思います